2014年12月23日火曜日

proper forcing 学習の記録 -- 3章応用の節その3

前回の続きで, 一応最終回です.
ちょっとハードすぎやしませんかね.

https://drive.google.com/file/d/0B7Cy_2w49szITzdwWDZWaFVRWFk/view?usp=sharing


追記1. (1/11): 細かい修正&正式公開

ちなみに、このShelahの定理に出てきた公理P_1, P_2はcardinal invariantを使って表現することができることが知られています. P_2がd=\omega_1と同値であることは定義からすぐに分かります.
1985年のPawlikowskiの論文``Powers of transitive bases of measure and category''によると、「P_1が成り立つこと」と「add*(N)が\omega_1より大であること」は同値です.
ここで, add*(N)とは,

\min \{ |X| : X \subset {^\omega\omega} かつ \exists A \in N (A+X \notin N) \}(ただしNはnull ideal)

のことです. つまり, add*(N)は「どんなに大きいnull setが与えられたとしても, それを平行移動して軌跡の和がnullでなくなるためには最低でも何回平行移動する必要があるか?」を問うcardinal invariantです.

ここまでの話を整理すると
「特殊な二部グラフの超冪がどんな構造か」という問題には公理P_1を通して
「ルベーグ測度についてどんなことが成り立つか」が関係している
ということが分かります。

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