2014年4月10日木曜日

Kunen VII章 演習問題 [D4], [D5] 感想戦

[D4], [D5] ともにヒントがあるので比較的解きやすい問題.
しかし, 補題7.5が使えることを察知しないと
強制拡大が等しいことを証明するところで詰まると思います.

また, [D5]では極大原理と系3.7(d)を使う場面があります.
この2つは強制法に関する議論では基本的な定理なので,
是非とも自由に使いこなせるようになっておかねばなりません.



ちなみに, この問題では完備埋め込みと反復強制の関係を説明しているわけですが,

Uri Abraham 著の proper forcing
http://www.cs.bgu.ac.il/~abraham/papers/math/ProperFinal2.pdf

では完備埋め込みの代わりに projection という概念が反復強制の話にかかってきます.
この projection は 完備埋め込みの "双対" のような概念であり,
[D4], [D5] の結果が, 完備埋め込みの代わりに
projection で議論して考えた場合も成り立つという事実が証明なしに登場しています.
(p.8 とp.9を繋いでる段落です.)

証明は[D4], [D5] と同様の方針でできるのですが, それなりに曲者で苦労しました.

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